【特集記事】イスラム教 Vol.14-「女性-彼女たちは抑圧されているのか?」
- Zindabad Japan by Endo Atombashi
- 2017年1月25日
- 読了時間: 2分
【特集記事】イスラム教 Vol.14-「女性-彼女たちは抑圧されているのか?」
イスラム教の女性たちには特徴があり、見ればすぐにイスラム教徒だということがわかります。
頭にスカーフ(へジャブ)を被っていたり、全身を布で覆っていたりする女性たちの映像などを見たことがある方も多いかと思います。
よく議論になるのが「イスラム教徒の女性たちは抑圧されている」という声です。
これは、へジャブを無理やり被らされているというイメージが先行しているためです。
それに付随するように中東地域での女性の権利が厳しく制限されていたり、アシッドアタック(硫酸を顔にかける事件)や名誉殺人などによって悪いイメージが定着していることが原因です。
当然ですが女性の権利が制限されていたり、名誉殺人などは一切肯定するつもりは毛頭ありません。
これはイスラム圏でも同様で、アシッドアタックや名誉殺人は、その国の法律によって「傷害罪」や「殺人罪」が適用されます。
女性の権利に関しても、徐々に向上していく過程にあると予測されます。
しかし、残念なのは「イスラム教だから」という論理で女性が抑圧されているという印象を持つ人は非常に多いのが現実です。
例えば、日本や欧米においてもDVなどの問題は存在します。
これを、「日本や欧米の文化に問題がある」と指摘されたとしても、DVなどはただの暴力行為であって、我々の文化にまで問題があるのかと問われたら、それはいささか疑問に思うのです。
もちろん、文化的背景によって日本などでも女性の権利が狭められているという見方もできるとは思います。
それは実はイスラム世界も同じことで、前時代的な考えは世界のどこの地域ににも残っているものなのではないでしょうか。
したがって、「イスラム世界の女性がイスラム教世界の中にいるために抑圧されている」という議論は不毛だと感じています。
彼女たちにとってはへジャブは文化の一部であり、民族衣装なので、それを批判するのは本質を全くとらえていない証拠だと感じています。
写真はイラクにて、泣いている自分の子供をなだめている女性

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