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【特集記事】イスラム教 Vol.13-「シーア派(5) ノーハ」

【特集記事】イスラム教 Vol.13-「シーア派(5) ノーハ」

 シーア派の人々は1400年前に殺害された宗教指導者のフサイン一行を追悼することで共同体の結束を高めています。

この儀礼を重んじることによって、フサインの思考や宗教に対する思いは今日も受け継がれています。

 彼らはカルバラーの戦いで殺害されたフサイン一行の死の瞬間を、劇などを通じて嘆き悲しむ。

そして、胸をたたくことによりその痛みを追体験し、追悼することは前回の記事でも触れました。

 今回は、その行事(マジレスと呼ばれている)の際に詠われるノーハと呼ばれているものについて解説していきます。

 ノーハとは日本で例えるなら「浪曲」のようなものです。

歌詞の内容としては、「フサイン一行の死の瞬間」や「彼らが残した宗教的な良い行い」などについてです。

 ノーハの歌い手はさまざまですが、中には声の美しさなどから有名になる人もいます。

日本で例えるなら「紅白出場歌手」のようなものでしょう。

 今回の動画は、パキスタン出身で、世界的にも有名なノーハ歌い手であるナディーム・シャルワール氏(Nadeem Sarwar)を至近距離で撮影したものです。

日本でも簡単に「星野源」や「西野カナ」に会えないのと同じで、貴重な映像です。

彼の人々を魅了する声やメロディの美しさ、そして、信者たちのフサインを追悼する熱狂を感じていただけたらと思います。


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