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【特集記事】イスラム教 Vol.9-「シーア派 (1)」

【特集記事】イスラム教 Vol.9-「シーア派 (1)」

 イスラム教には大きく分けて「スンニ派」と「シーア派」という宗派があります。

このブログでは筆者のルーツでもある「シーア派」について解説していきます。

 まずはじめにシーア派とはイスラム教の中でも少数派の宗派です。

ムスリム人口のおよそ1割から2割程度と言われています。

ムスリム人口がおよそ16億人以上と言われているので、シーア派は日本人の人口よりやや多い程度です。

 居住地域は主にイランなどのペルシャ文化圏。

その他にはイラクやアゼルバイジャンなど、広いイスラム圏の中でも限られた地域にのみ居住しています。

 しかし、イランは石油などの天然資源を背景に近年の成長は著しく、イスラム圏においても大きな発言力を持つ地域大国として存在します。

 イランは1979年のイスラム革命により、国教がイスラム教シーア派に定められた唯一の国です。

その他、イラクなどはイスラム教の多数派であるスンニ派住民なども多いため、たびたび宗派間対立が起こるのも事実です。

そのため、イラク国内ではシーア派住民が居住する地域などがテロの標的になる事例が見られます。

 しかし、イラク中部にあるカルバラーという街はシーア派の人々にとっての聖地があり、イランなどから連日のように多くの巡礼客が訪れます。

イラクにとっては重要な外貨獲得の手段になっているため、あえてカルバラーなどの聖地にテロ攻撃を行う武装組織も存在します。

 まずは住民同士の宗派間対立や憎悪の感情を消し去ることが、テロ組織を勢いづかせない方法だと考えます。

写真はパキスタンからの巡礼客を乗せるバス。

シーア派向けの聖地巡礼ツアーはイラク国内の主要な観光産業。

しかし、この手の観光バスがテロの標的にあった事例は何度もある。


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