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【特集記事】イスラム教 Vol.3-「お酒を飲まないという文化」

【特集記事】 イスラム教 Vol.3-「お酒を飲まないという文化」

 イスラム教徒がお酒を飲まないことは有名だと思います。

彼らがアルコール類を口にしない理由は「クルアーンに書いてあるから」というのが理由です。

 ただ、なぜクルアーンにそのような規定があるのかを考えた時に、イスラム教を理解する一助になると思います。

 アルコールの起源を遡ると、その起源は中東地域にあります。

ワインは約6000年前のメソポタミア文明で製造が始まったとされています。

メソポタミア文明とはチグリス川やユーフラテス川付近で発展を遂げた人類最古の文明で、現在のイラクに相当する位置にありました。

 ビールの起源も約4000年前のシュメール人たちが製造を開始したといわれています。

シュメール人たちもまた現在のイラクに相当する地に居住していました。

約3000年前のエジプトではビールは薬用であったり、幅広く親しまれていたそうです。

 意外なようですがアルコール類の起源は欧州ではなく中東地域にあるのです。

この「意外なよう」な理由は、中東地域の多くの場所でイスラム教が信仰されており、「お酒を飲まないという文化」のイメージが広く知られているからではないでしょうか。

 イスラム教徒がアルコール類を口にしないのは先述の通り「クルアーンに書かれている」ためです。

しかしその理由を深堀すると、ワインやビールの起源とされる地域において先人たちがアルコールの多飲などでさまざまな問題を起こし、それを禁止するためには「宗教的な意味合いを持たせる」ことによって、アルコール類を遠避けようとしたのではないかと推測できます。

 今現在でも多くの中東地域ではそのイスラム教の教えは守られ、アルコール類を親しむ人はほとんどいません。

その代わり、紅茶などを楽しむ人が多いのもこれらの地域の特徴です。

写真はイラクにある紅茶の屋台とその主人


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